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*2007年7月にイデアスを修了し、現在は某国際機関に勤務中。新ブログに移行しました。このブログは基本的に更新せずに、開発スクール(イデアス)の情報のみこちらでアップします

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masah

Author:masah
1年のアメリカ学部留学を経て、外国語系の大学を卒業。卒業後は専門商社で勤務。東南アジアを見たことで、大学院へ。広島大学大学院国際協力研究科で、修士号取得。。21世紀COEプログラム特別教育プログラム修了。06年秋からは、アジア経済研究所開発スクールで経済学をベースにして、開発・貿易について学んでいる。将来は国際機関、財団、シンクタンクで働くことを希望。経済学、政治学両方できたら理想と思っている。
TOEIC:940点 TOEFL:273点

*リンクフリーです。
*本ブログはあくまでも個人的見解に基づくものであってアジア経済研究所開発スクールの意見を代表するものでは一切ありません。
*著作権利は本人に属します。

アマゾンに寄稿した書評リスト(本ブログと重複あり)

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障害と開発のレポートを公開しました。
今日は初めて、レポートのアップさせました^^。

テーマ
「障害と開発」が「ジェンダーと開発」のアプローチから学ぶものについてまとめると共にジェンダーと障害の間の差異という観点から、どのような課題があるのかについても論ぜよ。(開発の文脈の中で重要な違いについて論じる形で)

「障害と開発」が「ジェンダーと開発」アプローチから学べること

1. 導入:障害のメインストリーム化
 「障害と開発」が「ジェンダーと開発」のアプローチから学ぶことは何なのであろうか?本稿は、主にC.Miller and B. Albert (2006)な内容を要約することで、その問いに答えようとするものである。なお、本項で言うところの「障害」は、医学的な概念としての「障害」ではなく、障害の社会モデルで言われている「障害」である。また、開発の文脈において「障害と開発」の分野で現在主流となっている考え方には、メインストリーム化(Mainstreaming)とエンパワメントがあるが、本稿では主にメインストリーム化について述べていくものとする。なお、障害のメインストリーム化は、B. Albert, A. Dube, and T. Riis-Hansen(2006)において以下のように定義されている。

障害の開発協力へのメインストリーム化とは、全ての分野・レベルでの立法、政策、プログラムを含む計画行為の、障害者へのインプリケーションを評価するプロセスである。障害者が公平に利益を享受しかつ不公平が永続化されないように、障害者の関心や経験を、全政治的・経済的・社会的領域の政策やプログラムの計画・実施・モニタリング・評価の中枢的なものとするための、戦略である。その究極の目的は、障害公平化(disable equality)を達成することである。(B. Albert, A. Dube, and T. Riis-Hansen, 2006和訳)

 従って、本稿では、「障害と開発」の社会の政策やプログラムへのインプリケーション、またその方策について、「ジェンダーと開発」の経験から明らかにしていく。最初に、障害問題が「ジェンダーと開発」から学ぶことが出来るものを要約し、次に「障害と開発」と「ジェンダーと開発」の間に存在している差異の観点から、「障害と開発」の開発の文脈における課題を明らかにしていく。


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2. 「障害と開発」が「ジェンダーと開発」のアプローチから学ぶことができるもの
「障害と開発」は「ジェンダーと開発」のアプローチから以下の3つのレベルにおいて学ぶことができる。1) 組織レベル、2) プログラムレベル、3) アウトカム・インパクトレベル、である。

組織レベルでメインストリーム化すること
 いかに組織レベルにおいて「障害と開発」は推進されるべきなのだろうか。C.Miller and B. Albert (2006)は、「ジェンダーと開発」アプローチから、「障害と開発」には以下のような点が必要であると述べている。
 1つ目は、明白な権限委譲及び実行戦略である。「ジェンダーと開発」アプローチにおける成功は、障害の政策が以下のような権限委譲、及び実行戦略を設置することの重要性を示唆している。それらは、1) 組織レベルで障害平等化にコミットするという明白に掲げること、2) 障害平等化の証拠を示すこと、3) 障害平等化がなぜ組織の原則やミッションを達成するのを阻害するのかという理由を明示すること、4) 組織内とプログラムレベルの両方において障害平等化に対処すること、5) 障害政策が上位レベルにおいて議論されかつ異組織間で効果的にコミュニケーションをとること、である。

 2つ目に、障害平等化の問題を対処するためには組織構造を強化することをあげている。組織の構造や資源を、ジェンダーや障害の問題に特定して分配することの大切さである。「ジェンダーと開発」アプローチの経験は、ジェンダーを意識した組織構造、スタッフ、資源を分配しなければ、誰もジェンダーの問題に対して責任を取らなかったことを教えてくれる。したがって、「障害と開発」においても、「障害」を意識した組織作り、スタッフ配置、資源配分を目指す必要がある。

 3つ目に、障害平等化を推進するような組織文化を作り出し、かつ、障害のメインストリーム化に不可欠なスキルを持ち合わせたスタッフを育て上げることの必要性をあげている。ジェンダートレーニングは意識醸成にはある一定の効果があることが知られているが、一方で限界があることも認識されている。トレーニングの中でも、態度変化に焦点を絞ったものが効果的だと考えられている。

プログラムレベルでメインストリーム化すること
 1つ目に、障害政策に関する調査と情報を収集する必要性があげられる。ジェンダーに関する良質なデータの存在は、ジェンダー分析の基礎に寄与したことが明らかになっている。ジェンダー分析は、ジェンダー格差がなぜ存在するのか、どのように解決されるのか、について調べるプロセスであった。以上の様なジェンダー分析の経験から明らかなことは、「障害」分析も、政策・プロジェクト評価、モニタリングのプロセスの中に含まれるべきであるということである。

 2つ目に、実践的かつ関連性のあるガイドラインとツールを作るべきである。「ジェンダーと開発」のメインストリーム化には、ガイドラインやツールをその使用者とともに作成することが必要であった。また、ジェンダーの観点から予算のアカウンダビリティを検証することは、ジェンダーおいては機能した。したがって、「障害と開発」においても、使用者とともにガイドラインやツールを作成し、「障害」の観点から予算を検証することの有効性が予想されている。

 3つ目に、障害者と障害者団体を全ての政策・プラグラムレベルに包含(Inclusion)させるべきである。「ジェンダーと開発」の経験から、参加・コンサルテーション・包含(inclusion)の目的をはっきりさせておくことが必要である。障害者を福祉分野に閉じこめないこと=どこでも障害者が参加できるようにすること、開発の一員としての機会均等を保証する環境を作る(Disability Inclusive Development)ことが肝要である。障害者は、障害の種類という観点からだけではなく、アイデンティティという観点からも多種多様なグループであるので、異なる声を聞いて、障害のどの部門の人も周辺化させてはならない。

 4つ目に、新援助方式に対応して障害の問題を政策の上流部で話し合うことが必要である。セクターワイドアプローチやPRSPという新しい援助潮流の中でジェンダーや「障害」という横断分野的課題は問題になっている。以上の様な状況では、再度現存の政策・プラクティスを再検討、再デザインする必要がある。

アウトカム・インパクトレベルでメインストリーム化すること
 アウトカム・インパクトレベルでは、「ジェンダーと開発」アプローチは、成果や進捗状況をモニタリングする適切なツールの必要性を提示している。「ジェンダーと開発」においては、モニタリング・評価・インパクトアセスメントに対する数あるアプローチの中で、参加型手法が最善であると言われている。従って、「障害と開発」もその点を踏まえるべきである。

3. 「障害と開発」の課題―開発の文脈におけるジェンダーと障害の間の差異の観点から
 先述の様に、「障害と開発」は「ジェンダーと開発」アプローチから学べる点が多い。しかしながら、開発の文脈において、両者の間には差異が存在しており、その観点から「障害と開発」の課題を明らかにしていく。

 1つ目に、ジェンダーは社会構造が問題であることが認識されているが、障害は身体的課題であって、社会構造上の問題ではないという社会認識が依然存在している。この状況は、「障害の社会モデル」が定着していないことを表している。「障害の社会モデル」は、障害は当事者の問題であるというよりは、社会と当事者との関係性の問題であると考える。一方、「障害の個人モデル」は、社会での機能が制限されていたり参加が制限されるのは、医学的な条件の結果であると考える。依然、開発の現場では、障害は依然医学や精神の専門家の問題として捉えられる傾向があり、それは開発を進める際の課題となっている。

 2つ目に、ジェンダーの分野で、分析を可能にするデータが揃っていたが、障害の分野ではデータが不十分である。つまり、障害の分野で、政策を練るのに信用性の高いデータがそろっておらず、またジェンダーとは分析手順が異なることも問題である。そのような状況にある根本の原因は、「障害」の定義が文化・国によってまちまちである。従って、「障害と開発」の課題は、「障害」をいかに定義するかである。

 3つ目に、経済発展段階との関わりが異なる。「ジェンダーと開発」では、工業化の進展により男女の役割に変化が生じてきているという分析がなされている。一方、「障害と開発」では、経済発展が進むと、労働疎外のあり方に変化が生じてきているというように、排除の仕組みに変化が出てきている(森、2006)。ここからは、労働市場における、排除の問題をどのようにするのかという課題が明らかになる

 4つ目に、impairmentとdisabilityの違いである。impairmentとは、身体や精神の状態、足がないとか、視力が十分にない、鬱状態といった医学的な観点に基づくものである。それに対して、disabilityとは、他の人と同じレベルで平等にコミュニティの生活に参加することが出来なかったり、制限されたりすることである。Impairmentは先天性と後天性の差はないが、disabilityには先天性と後天性が認められるのではないか。このような状態はジェンダーでは見受けられず、社会構造や環境が、disabilityの状態に影響しているものと考えられる。同様に、ElderlyとDisabilityの差も文化によってまちまちである。このような状況はジェンダーでは見受けられず、この観点からもdisabilityは固有な特徴を有している。ここでも、「障害」をどのように定義するのかという重要な課題がある。

4. 結論
 「障害と開発」の分野で現在主流となっているメインストリーム化とエンパワメントは、「ジェンダーと開発」の分野において主流であったアプローチである。したがって、「障害と開発」が、「ジェンダーと開発」アプローチから学べることは数多い。一方、「ジェンダーと開発」と「障害と開発」の間には差異が存在している。その差異を明らかにし分析することで、「障害と開発」の課題が明らかになった。

5. 参考文献
C.Miller and B. Albert (2006). “Chapter 4: Mainstreaming disability in development cooperation: Lessons from gender mainstreaming” In or out of the mainstream? The Disability Press. Leeds.

B. Albert, A. Dube, and T. Riis-Hansen. (2006) “Chapter 5: Has disability been mainstreaming in development cooperation?” In or out of the mainstream? The Disability Press. Leeds.

森壮也. 2006.「「障害と開発」の立場から見た「障害」と「ジェンダー」の間の相似点と差異」第3回障害学会 自由報告.
開発スクール授業内容 | 【2007-05-16(Wed) 03:39:29】
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2007-05-19 土 19:41:00 | | # [ 編集]
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